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古河ロックドリル/油圧クローラドリル『HCR1000-DⅥ ADVANCE』を販売開始
古河ロックドリル株式会社(本社:東京都千代田区大手町、代表取締役社長:山口正己)は、国内向けに油圧クローラドリル『HCR1000-DⅥ(シックス) ADVANCE』の販売を開始。新たに開発したセミオート機能「ドリリング・オペレーションサポートシステム」を搭載し、せん孔作業の簡易化を実現した。
油圧クローラドリル『HCR1000-DⅥ ADVANCE』
近年、重機の国内市場では、オペレータ不足が問題となっている。特に油圧クローラドリルのレバー操作は他の重機と比べ専門的で、熟練オペレータの引退による更なる人材不足が懸念される。そのため、市場からは誰でも簡単にせん孔できる機能が求められており、古河ロックドリルは国内シェア65%(同社調べ)を誇る油圧クローラドリルの自動化を目標に掲げ、開発に取り組んできた。このほど、自動化実現へのステップとして、経験の浅いオペレータのせん孔サポートや新人オペレータが基本的なせん孔作業を短期間で習得できることを目的とした『HCR1000-DⅥ ADVANCE』を開発し、販売を開始。本機は、新機能となる「ドリリング・オペレーションサポートシステム」[後述の特徴①と②を参照]を搭載しており、せん孔サポートとシンプルな操作が可能で、オペレータのレバー操作回数を約70%削減するほか、せん孔中のジャミング※1回避や孔曲がり抑制を自動で行います。今後、上位サイズ機種『HCR1200-DⅥ』、『HCR1200-EDⅥ』にもセミオート機能「ドリリング・オペレーションサポートシステム」を搭載したADVANCEシリーズをラインナップする予定だ。古河ロックドリルは、今後もユーザーの要望に応えるべく、油圧クローラドリルの自動化に向け、更なる取り組みに努める。
※1 岩石が安定しない破砕帯等により、せん孔中にビット(ドリル先端部)が地中でとられ、せん孔が進まなくなる現象
『HCR1000-DⅥ ADVANCE』の特徴
本機に搭載のセミオート機能「ドリリング・オペレーションサポートシステム」は、①「ドリリングサポートシステム」と②「オペレーションサポートシステム」の2つのサポート機能を有している。さらに、タッチパネル画面の表示により、スムーズなせん孔作業をサポートする。
①ドリリングサポートシステム
ドリリングサポートシステムは、現行のアンチジャミング機能(フラッシング※2風量減少またはビット回転圧力上昇でフィード※3進を行う機能)に下記の制御を追加し、熟練オペレータが手動で行っていたジャミング回避操作の自動化を実現。
・フィード圧力制御
ビットの回転圧力が高くなるとフィード停止または後進を行い、ジャミングを回避する。フィード圧力制御中は、打撃圧力を低減し、ツールへの負担を軽減。
・フィード速度制御
ビットが硬岩から軟岩や空洞に突入した際、フィード速度を制御し、孔曲りを抑制する。フィード速度制御中は、打撃圧力を低減し、ツールへの負担を軽減。
※2 せん孔の基本的な役割のひとつで、繰り粉(せん孔によって破砕した岩の破片)が破砕面に残留しないよう水や空気で排出
※3 ドリフタの前後進
②オペレーションサポートシステム
通常のせん孔作業では、せん孔用、ロッドチェンジャ用、フラッシング用、セントラライザ※4用の4つのレバー(図1)を複合的に操作するが、オペレーションサポートシステムでは、せん孔用レバーの前進と後進のみ(ワンレバーアクション)でせん孔が可能となり、通常のせん孔作業に比べ、オペレータのレバー操作回数を約70%削減される。 また、目標のせん孔長をタッチパネルから入力することで、目標のせん孔長への到達後、自動でせん孔が停止し、ロッドの回収工程に移行する。
※4 せん孔中のロッドの揺れを防ぎ、ロッドチェンジャ使用時にはスリーブと先端ロッドを保持
タッチパネル画面
タッチパネル画面では、マニュアル操作⇔オペレーションサポートシステムの切り替えが可能だ。オペレーションサポート画面(図2)では、作動状態、目標せん孔長、実せん孔長、ロッド本数を表示。また、せん孔用レバーの操作指示を矢印で表示し、オペレータのせん孔作業をサポートする。
主要諸元・販売価格
(2023年12月25日発表)