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厚労省/墜落・転落防止対策実務者会合が最終報告書

厚生労働省の「建設業における墜落・転落防止対策の充実強化に関する実務者会合(座長・蟹澤宏剛芝浦工大教授)は、足場の安全点検に関する対策などを盛り込む報告書(案)を最終会合(9月26日第7回開催)でとりまとめた。厚労省は最終報告に基づき労働安全衛生規則など関係省令を改正する。今夏約3年半ぶりに議論を再開し、18年5月の初会合から約4年を経て最終報告にこぎつけた。
同報告書(案)では、屋根・屋上等の端・開口部等からの墜落・転落災害、足場の通用作業中の墜落・転落災害、足場の組立・解体中の墜落・転落災害の各ケースにおける災害の特徴、課題を提示、それぞれの「講ずべき対策」を盛り込んでいる。
屋根・屋上等の端・開口部等からの墜落・転落災害の防止対策では、建災防が作成している現行の対応措置のマニュアル改定を図る。ノウハウ不足、工費の問題などで親綱支柱の設置や墜落制止用器具の使用などの法令上の墜落・転落防止措置が不十分となっている小規模工事ケースなどに対応させる。最新の木造家屋建築工事の墜落・転落防止対策、近年増加傾向にあるはしご・脚立等からの墜落防止対策、2メートル未満の低所からの墜落防止対策、フルハーネス型墜落制止用器具に関する法令改正の内容等も盛り込む方針。
足場の通常作業中の墜落・転落災害の防止対策では、足場の通常点検および一側足場の取扱いについて各々の対策を提示。足場の通常点検での防止対策では、作業開始前点検 および組立て等後点検について、事業者が足場の点検実施者をあらかじめ指名することを法令上明確にすべきであることなどを明記した。さらに、組立て等後点検実施者の要件について、今後3年間程度を目途に点検実施者の能力と労働災害や法令違反との関係について調査を行った上で検討する方針とした。組立て等後点検については、安衛則で点検結果等の記録・保存が義務づけられており、点検実施者を記録・保存の対象とすることが適当であることも明記。
一側足場の取扱いについては、足場設置場所が狭隘な際は引き続き活用する必要があるが、手すり等の墜落防止措置が困難なであるため、本足場の使用を原則とすべきとした。また、本足場が設置ができない場所として、足場設置に有効な幅が1m未満の場合と規定。幅1m以上の場合であっても、現場の構造上の事情がある場合には一部または全部に一側足場を使用することができるよう配慮する必要があるとした。
足場の組立・解体時における墜落・転落災害の防止については、採用現場が約5割に拡大している手すり先行工法の一層の活用に向け、ガイドラインの充実を図る。くさび緊結式先行手すり、親綱支柱の強度、安全ネットの使用・廃棄基準など、足場部材の最新の安全基準等を反映させる方針。手すり先行工法の「義務化」は見送っている。

建設業における墜落・転落防止対策の充実強化に関する実務者会合

(座長)

蟹澤 宏剛 芝浦工業大学建築学部建築学科教授

(参集者)

遠藤雅一 日建リース工業(株)技術安全本部長
大幢勝利 (独)労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 研究推進・国際情報センター長
小岸昭義 (株)OGISHI代表取締役
鈴木央 (株)鈴木組代表取締役
(平成31年1月31日まで:岸田敏弘(株)岸田組代表取締役)
込田幸吉 (株)こみた建築代表取締役社長
杉森岳夫 全国仮設安全事業協同組合安全監理部長
関根健太郎 (一社)日本建設躯体工事業団体連合会
関根建設 (株)取締役部長
武石和彦 (一社)仮設工業会技術部長
南雲隆司 (株)タカミヤ執行役員開発本部本部長
本多敦郎 (一社)日本建設業連合会安全委員会安全対策部会長
鹿島建設 (株)安全環境部長
青木富三雄 (一社)住宅生産団体連合会環境・安全部長
(平成31年1月31日まで:宗像祐司(一社)住宅生産団体連合会安全委員会副委員長 ミサワホーム(株)設計施工統括部施工技術課参事)
最川隆由 (一社)全国建設業協会労働委員会委員
西松建設 (株)安全環境品質本部安全部長
西田和史 建設業労働災害防止協会技術管理部長
(平成31年1月31日まで:本山謙治)

(オブザーバー)

国土交通省大臣官房技術調査課課長補佐
国土交通省土地・建設産業局建設市場整備課
専門工事業・建設関連業振興室企画専門官

第7回建設業における墜落・転落防止対策の充実強化に関する実務者会合報告書(案)

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27737.html