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川崎重工/シールドマシン用スライド回転式ディスクローラーカッター交換装置を開発
〔プレスリリース〕2021年5月17日
開発したスライド回転式DRC交換装置
〔出典〕ともに川崎重工業㈱
川崎重工は、シールドマシンに搭載されたディスクローラーカッター(DRC)を大気圧下でマシン機内より安全に交換するための「スライド回転式DRC交換装置」を開発しました。
今回開発したスライド回転式DRC交換装置は、岩盤区間の掘削において、作業者が切羽面やチャンバー内などの危険空間で作業することなく、シールドマシン内(カッターフレーム内)から、大気圧下で安全にDRCを交換することが可能です。カッター交換の際、切羽の安定を図るための地盤改良や圧気による切羽保持をする必要がなく、作業者が危険空間に入る必要も無いため、必要な時にいつでも安全にカッター交換作業を行うことができます。
当社はこれまでにDRCを搭載する岩盤土質向けシールドマシンの豊富な納入実績があり、さまざまなタイプのDRC交換装置を開発してきました。国内外で大口径・高水圧・長距離・岩盤掘削など過酷な掘削条件でのシールドトンネル工事の需要が高まっている中、掘削本来の性能を確保するためのコンパクト設計や土砂圧密防止機能、交換作業自体の容易さおよび安全性をより高い次元で必要とするニーズに対応することで、①工事の安全性の向上、②交換時間の短縮、③中間立坑工事や地盤改良が不要になることによる工期の短縮、④立坑構築工事費用や用地買収などの削減に寄与します。
当社は今後とも、難易度の高い施工条件や厳しい環境下におけるシールドトンネルの整備事業向けに、革新的で信頼性の高いシールドマシンの技術を提供することで、安全・安心な社会の実現に貢献していきます。
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カッターフレーム全断面にDRC交換装置を配置可能
2リングタイプDRCを採用し装置の装備総数を最少化
フレーム本数削減により土砂取込の有効開口を確保 - 高水圧にも対応可能 2.0MPa泥土・泥水下での交換作業実証済み
- 土砂掘削用カッターにも換装可能 複合地質(岩盤・土砂混合)にも対応可能
- 土砂圧密防止機構・DRC摩耗検知機構を装備
土砂流入防止の制限板と加泥吐出によりカッターホルダー内圧密を防止
偏摩耗防止のための磁気式摩耗検知および摩耗量計測の物理式摩耗検知を装備
5. 高いメンテナンス性
DRC交換装置一式(ボールゲート・ホルダー部)も水圧下で交換可能
シールドマシン用スライド回転式DRC交換装置(イメージ図)
〔出典〕川崎重工業㈱