|News| ニュース

全建、「働き方改革の推進に向けた取組状況等に関するアンケート調査」結果公表

一般社団法人全国建設業協会(会長:奥村太加典氏)で策定した「働き方改革行動憲章」を、より一層具体化するため「今後の働き方改革の取組について」を平成30年3月に機関決定し、各都道府県建設業協会を通じ会員企業に周知を図っている。同会では、今後、働き方改革への取組を推進する上で、会員企業の実情や働き方改革への取組状況等を把握し、目指すべき方向性等を探ることを目的として、「働き方改革の推進に向けた取組状況等に関するアンケート調査」を実施。
10月2日、最新2023年度の調査結果を公表した。各都道府県建設業協会会員企業3,146社(回答率17.0%)が7月1日時点の状況を回答した。
(土木2,006社、建築399社、土木建築672社、その他69社)

結果概要

  1. 働き方改革の取組
    昨年度より始まった「目指せ週休2日+360時間(2+360ツープラスサンロクマル)運動」については、「既に導入している」「取り組んでいる」「取組を検討している」を合わせると6割以上となった。 また、国土交通省と建設4団体との技能労働者の賃上げに関する申し合わせ事項については、「取り組んでいる」、「取組を検討している」が併せて8割弱となり、会員企業に浸透している結果となった。
  2. 働週休2日の状況について
    現場、事務所とも昨年と比べ、「おおむね4週8休」と回答した企業が増加した。現場では 7.8ポイント増加し約3割、事務所では 3.6ポイント増加し約6割となった
  3. 働36協定の締結状況について
    36協定の締結状況については、「一般条項のみ締結」「特別条項についても締結」を合わせ9割以上の企業が締結していた。現在締結している36協定における1年間の延長することができる時間数は現場・事務所ともに、現場の7割強、事務所の8割超で 360時間以下だった。
  4. 働賃金の支払い状況について
    職員の賃金の支払い基準については、技能労働者の約半数が月給制、3割強が日給月給制だった。また、会員企業における技能労働者の賃上げについては「5%以上引き上げた(引き上げる)」と回答した企業は 25%程度だった。
  5. 働建設キャリアアップシステム
    建設キャリアアップシステムに登録した理由は「インセンティブがあるため」が最も多く、約半数であるが、本来の目的である「技能労働者の処遇改善・担い手確保に繋がる」「現場管理の効率化のため」は2割台となっている。また、建設キャリアアップシステムの活用状況については、「活用していない」が約7割であり、多くの企業で登録しても活用はされていない。

【令和5年働き方改革調査とりまとめPDFはこちら】